現在、大阪で上演中のミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」。今回が日本初上演となる本作では、厳しいオーディションで選ばれた5人の少年が交代で主人公・ビリーを演じています。そのひとり、バレエ歴9年の加藤航世くんにとっても、1年以上に及んだオーディションはハードなものでした。「ホリプロ保育園/読む!動画」では、航世くんとお母さんの思いがこもった手紙を、ご紹介します。

夢実現の陰にあった家族の思い

ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」(東京公演は終了、11月4日まで大阪・梅田芸術劇場で上演中)で主人公・ビリー役を務める5人の少年のうちのひとり、加藤航世(かとう・こうせい)くん。


しなやかに伸ばされた手足からは、バレエダンサーをめざすビリーのひたむきさが伝わってきます。


そんな航世くんのビリーが誕生した陰には、どんなときにも寄り添う家族の思いがありました。


丸1年に及ぶオーディションでビリー役が決定

航世くんが出演する「ビリー・エリオット―」は、映画「リトル・ダンサー」(2000年公開)をもとにしたミュージカル。


‘80年代半ばのイギリス北部の炭鉱町を舞台に、踊ることが大好きな少年・ビリーが、周囲の反対を乗り越え成長していく物語です。


作曲家で歌手のエルトン・ジョンが音楽を手掛け、これまで10年以上にわたってイギリス、アメリカをはじめ各国で上演され、大きな感動を巻き起こしてきました。


‘15年11月、日本初上演に向けたオーディションの募集がスタートしました。全国から集まった1346名の応募から書類審査で450名に、’16年4月のオーディションで10名に絞られたビリー候補生たち。


その後はレッスンを重ねながら‘16年8月の三次審査、12月の最終オーディションへと進み、今、航世くんを含む5人の少年がビリーとして夢の舞台に立っています。


※加藤航世くんの出演は10月22日に終了しておりますので、ご了承下さい。

バレエ歴9年! 少年が向き合った壁

長く厳しいオーディションを勝ち抜いた航世くんは、13歳の中学2年生。好きな食べ物は「タン塩。(好きな焼き加減は)わりとサッと派かな」という、ちょっと渋い一面も持った男の子です。


じつはバレエ歴9年という経歴の持ち主で国内コンクールでの入賞歴も多数。バレエが大好きなところがビリーとよく似ています。


しかし、バレエ経験が大きなアドバンテージに…とはならないのがビリー役オーディションのすごさ。ビリーの夢はバレエダンサーですが、ビリー役を務める少年には、バレエだけでなくタップダンスやヒップホップ、アクロバット、歌と演技の力も求められるのです。


航世くんも、バレエ以外のダンスや歌は基礎からの挑戦。それでも航世くんは高いモチベーションで1年にわたるオーディションに打ち込み、みごとビリー役を射止めたのです。


航世くんからお母さんへ 「いつもほめてくれて嬉しいです」

そんな、踊ることが大好きで努力家の航世くんの原動力はやっぱり、家族の温かいサポート。航世くんは今回、いつも支えてくれるお母さんに感謝の気持ちを伝える手紙を書きました。


【ビリーエリオット】加藤航世くんお母さんへの手紙 #ホリプロ保育園

お母さんへ

いつも僕のために色々やってくれてありがとう。去年の夏、アメリカにバレエで留学して寮に入っていたとき、色々やってくれる事が当たり前じゃないことに気づきました。その時は自分で全部やったけど、日頃どれだけお母さんにたよっているかが分かりました。

ビリーの稽古が始まってからは、僕が疲れないように色々考えてくれました。スケジュールを管理したり、チケットの事をやってくれたり。お母さんもとても疲れたと思います。僕が思いっきりバレエに打ち込めるのも、お父さんとお母さんのおかげです。もっとバレエに詳しい人が良かったと思うこともあるけれど、いつも僕の踊りをほめてくれて嬉しいです。(10月22日まで)ビリー頑張ります。終わったらお母さんも少し休んでね。これからも頑張るからずっと応援しててね。

航世

「いつも僕の踊りをほめてくれてうれしい」という言葉から、家族の応援が航世くんの力になっていることがわかります。家族がそばで支えてくれていること、頑張りを見てくれていること。その一つひとつが航世くんの力になっているんですね。

お母さんから航世くんへ 「正直にいうと…」

【加藤航世】お母さんからの手紙 #ビリーエリオット #ホリプロ保育園

「ビリー・エリオット」の物語には、ビリーのお母さんからビリーに宛てた手紙が登場します。そこに綴られているのは、ビリーへの深い愛情と「あなたのすべてを誇りに思ってる」というメッセージ。その言葉がビリーを強くしました。


航世くんのお母さんの手紙には、勝ち残っていくわが子を誇らしく思う一方、最終オーディション前に体調を崩し不安を見せる航世くんを案じる苦しい胸のうちが綴られていました。

航世へ

1年半前のある日、バレエのレッスンから持ち帰った一枚のチラシ。 『何かのオーディションだって。先生が受けてみたらって』。レオタードとシューズに挟まれ、少ししわくちゃになっていたチラシ。そこから、あなたのビリーが始まりました。

ミュージカルは初めて。タップも初めて。アクロバットも演技も歌も、なにもかも初めて尽くしのオーディションでした。唯一自信を持っていたバレエも、オーディションに集まった、バレエコンクールで会うそうそうたるメンバーに打ち砕かれ、手も足も出ずしょんぼりと帰ってくるのではないかと心配でしたが、あなたはいつも楽しそうに帰ってきました。 どうだった?と聞くと、いつも『楽しかった! 僕、受かったと思うよ』と答えるあなた。ママは半信半疑でしたが、言葉通り、あなたはどんどん勝ち残っていきました。

そんなあなたが唯一不安を見せたのが、12月の最終オーディションの前でした。直前に捻挫をしてしまい、思うように踊れない悔しさ。オーディション中に風邪までひいてしまい、日に日に声が枯れて出なくなっていきました。ボロボロの状態の中、意志の力だけでやり遂げたオーディション。あなたはビリー役を勝ち取りました。 バレエとの違いに悩んだり、両立に苦しみ続けた1年半でした。正直にいうと、いろいろなことがあるたびに、もうこの辺で辞退してもいいのではと思いました。ここまで続けてこられたのは、ただただ、あなたが真っ直ぐな思いで、自分の意志を貫いたからです。

ママにとっては、航世はビリーそのものです。 舞台での航世を見ていると、わが子のような、わが子でないような不思議な気持ちになります。何度も見に来てくださる方のために、そして初めて見に来てくださる方のために、一回一回を大切に、せいいっぱい踊ってください。そして、次の目標、その次の目標に向かって、常に努力を続けてください。いつも応援しています。

ママより

手紙からは、最終オーディションを前にもどかしい思いを募らせるお母さんの率直な思いがにじみます。


わが子に心からのエールを送り続ける航世くんのお母さんと、その思いに応えて夢をつかんだ航世くん。本当に素敵な親子です。


「あなたのすべてを誇りに思ってる」――。


 

劇中でビリーのお母さんの手紙にあったその言葉は、世の中すべての「お母さん」の思い。その思いを感じて、子どもたちは強くなっていくのです。


お母さんと家族みんなの思いを受けて強くたくましく、ビリーとして舞台に立つ航世くんのように。


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ミュージカル「ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~」

オフィシャルサイト:http://billyjapan.com/


PROFILE

安田美香えんちょー(番組MC)

7歳の男の子、3歳の女の子の2児ママ。
産後うつになるも、そこで泣いてばかりではいられないと一念発起。『ホリプロ保育園』WEB番組を立ち上げる。日本の産後サポート文化を産後3週間から産後3ヶ月に変え、ママと赤ちゃんの笑顔を増やす 「3・3産後(さん・さん・さんご)サポートプロジェクト」発起人もつとめる。

HP:http://www.horipro.co.jp/yasudamika/
Twitter:https://twitter.com/mika_yasuda


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